気候非常事態宣言(CED)

近年、温暖化の影響で未曾有の自然災害が増え、私たちの生活に深刻な被害をもたらしています。こうした状況下で、問題解決に取り組む自治体や組織の意志表明として「気候非常事態宣言」(Climate Emergency Declaration)が世界各地で発せられるようになりました。

2016年にオーストラリアのビクトリア州デアビン市が宣言を出して以来、その数は増加の一途をたどり、2020年5月現在、30ヵ国、約1,500の自治体(市町村・県・国)のほか、欧州議会や欧州や北米を中心とした大学も宣言を出すに至っています。

大学としては、一例を挙げると、2019年にイギリスのブリストル大学が同国で初めて気候非常事態宣言を発表し、多くの大学が続くようになりました。それらの大学ではエネルギー・食・水・ゴミ(プラスチック)・交通(移動手段)・預貯金(ダイベストメント)・学内で使用したり消費したりする物の調達手段など、地球環境に配慮した取り組みが展開され、大学の魅力としてもアピールされています。

また、日本では日本学術会議などの学術団体からも宣言同様の緊急メッセージ(会長談話)が出されるに至っています。(http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-24-d4.pdf

なお、聖心女子大学でもこのような持続可能な未来を創る国際的な意志に賛同し、気候非常事態宣言を2020年5月に表明しました。そこでは、気候変動問題に学生および教職員が共に取り組むことや、教室で教えられる価値観を教室外での実践に反映させることの重要性等が謳われています。

聖心女子大学気候非常事態宣言(和文および英文)
https://www.u-sacred-heart.ac.jp/news/20200522/4549/

文責:永田佳之

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